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美術雑論02|松本竣介

洋画家 松本竣介(1912〜1948)
36歳という若さで病により夭折した松本竣介。岩手盛岡で育ち、13歳の頃 聴力を失ったことをきっかけに画家を志す。 中学卒業後に上京し、太平洋画会や二科展に出展。大戦中には 戦意高揚の為の戦争画を批判し、美術雑誌『みずゑ』で芸術の自立を謳う論文を発表。 その独特な作風は 同郷の宮沢賢治の世界観と通じる と言われている。

美術雑論、今回は 松本竣介です。
松本竣介の作品は、その独特で幻想的な描写で、見るものを夢と現実の狭間へと誘ってくれます。 風景画 人物画 全ての作品が詩的なんですね。詩的で文学的な絵画。
例えるなら、本を読んでいる時に 頭の中で無意識に描いている物語世界を 眼に見える形として表現した絵画。 その絵画は、受け手の感情によって 幾通りにも顔を変え、気づけば松本竣介の世界の中で心地よく漂っています。

眼に見えないものを表現する。これぞ絵画の本質ではないでしょうか。

今年 2012年は、松本竣介が生まれて100年になります。これを記念して大々的な企画展「生誕100年 松本竣介展」が開催されています。4月から地元の岩手を皮切りに神奈川 宮城 島根 東京と巡回するようです。 関西への巡回予定がないのが本当に残念ですが、見れる機会がある方はぜひぜひ見てください。竣介の世界の中で、ふわふわと心地よく漂えるはずです。

最後に。松本竣介の言葉を ふたつ。

ひとつめ。中学時代に絵画展で入賞した作品の裏に書かれていた言葉。
「比の作は一つも個性といふものが出ていない。単なる自然の模写に過ぎぬ」
ふたつめ。脳脊髄膜炎がもとで 13歳で聴力を失ったときに遺した言葉。
「天空はいつも悠々としている。天地のように生活しよう」

松本竣介

「白い建物」宮城県立美術館蔵

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